KAMATA YU
FEATURE 053
地元である新潟を拠点に、haikarahakuti、Musical Violence、Radio Free Europeなどのバンド活動からコンセプト毎に使い分けている様々なソロ名義まで精力的な創作活動を行い、またHaikara Recordsとしてレーベル運営にも盛んな活動をみせているアーティスト、鎌田悠。実兄弟とのユニットであるhaikarahakutiとして曽我部恵一が主宰するRose Recordsからのアルバム・デビューにより、更なる飛躍で注目を集めている存在です。古今東西のあらゆる音楽を柔軟に吸収して独自のフィルターを通して抽出されるそのサウンドの数々は、多岐に渡る音楽性を垣間見せつつもそのどれもがこれまでに創造されてきた現存の音楽への愛とこれからの未来を見据えたような、ある種の希望を感じずにはいられません。ジャンルの垣根を往来したグッド・ミュージックの名のもとに、その多彩なまでのサウンドとその根源の謎に迫るべく、基本的なアレコレを聞いてみました。
HOMETOWN
Niigata, JP
MEMBER
Kamata Yu (HAIKARAHAKUTI, MUSICAL VIOLENCE, RADIO FREE EUROPE, BOOTLEG BAND, K-ONE, KXMXTX WEST)
LABEL
HAIKARA RECORDS (JP)
ROSE RECORDS (JP)
WEB
KAMATA YU
VIDEO
Live at Sakyu-kan
Live at Shofukuji Temple with Osamu Ansai
haikarahakuti / 君が残したコカコーラ
experimental room #16
2014 10 25 SATURDAY
Sakyu-kan
Open 17:00 / Start 17:30
Adv 3000JPY / Door 3500JPY / From Out Of Niigata 2500JPY / Under18 FREE!
live:
ALEXANDER RISHAUG
TENNISCOATS
KAMATA YU
dj:
藤井/円秀
more info: experimental rooms
まず始めに自己紹介をお願いします。
kamata yuです。新潟でhaikarahakutiとか色々な名義で音楽とか作ってます。
学生のときから音楽活動をスタートされたと思うのですが、どのようにして現在のようなかたちとなったのでしょうか?
最初っから今みたいな活動はしてました。中学あがる前くらいから本格的に音楽聞き始めたのですが、すぐにギターや録音出来る機材を買いました。基本的にライヴよりも録音、それよりもパッケージを作りたかったので中学〜高校からどんどん録音して名義変えて自主制作の作品とにかく作ってました。今でもジャケやパッケージ考えてる時が一番楽しいですね。活動がより広がったのは高校〜大学からです。一番のターニングポイントは新潟の老舗レコード店DISC GARAGEの丸山さんとの出会いと、お店のイベントだった"The Bootleg"に参加を始めてからです。また今でもずっと一緒に活動している五十嵐馨(クウチュウ戦/LGITAGIDAなど)やOsamu Ansai先輩、The BootlegのDJの皆や新潟のクラブ88店主JOEさん、円秀さんらレコ研/Anti Musicの方々と出会ったのが今の音楽活動やイベント運営とかに直接つながってます。ROSE RECORDSと関わらせて頂いてから更に広がりました。最近ではmonoeyeの安立裕之さん達との活動も大変勉強になってますね。やっている事は昔から変わってないのですが、周りの人達からの影響でどんどん肉付けされていきました。
Haikarahakuti、Musical Violence、Radio Free Europe等の複数名によるユニットからK-One、Kxmxtx West、本名名義によるソロ・ユニットまで、様々な名のもとに多才な音楽性を魅せています。ご自身はこうした様々なユニットでの活動についてはいかがでしょうか?
コンセプトから考えて作品作る事が多いので気付いたら大量に名義だけ増えてました。メンバー同じで名前が違うだけとか沢山あって何かもう自分でも収拾ついてないです。一応、私の中で名義毎に音楽的な棲み分けはあるのですが…。
HaikarahakutiやRadio Free Europeでは兄弟である鎌田俊さんとも活動を共にされていますね。兄弟との音楽活動においてどのような作用をもたらしてきたと思いますでしょうか?
やっぱ制作速度が早いです。後はお互いに苦手な部分や詰めの甘い所を補えるので良いです。聞いてる音楽も基礎は同じですが、やはりお互いに異なる趣味趣向ありますので音楽性も幅広く出来ますね。私は演奏技術が上手くないので格段に上手な兄と制作すると楽で楽で(笑)。
2012年にはHaikarahakutiとしては曽我部恵一さん主宰のレーベルROSE RECORDSから『This Love Is The Message』でアルバム・デビューされましたね。どのようにして今作はリリースとなったのでしょうか?
金沢でずっと独自の音楽活動やイベントを運営をされてる空中水泳さんという方がいらっしゃって。彼と新潟で共演した事をきっかけにとても仲良くさせて頂いたんです。その後彼が主催されてる金沢でのイベントに呼んでもらいました。そこで曽我部恵一さんに私達を紹介してもらって共演させて頂きまして、その時に演奏を聞いてもらった事がきっかけでした。曽我部さんはサニーデイ・サービスの頃から大好きでしたしROSE RECORDSは元々普通にレーベルのファンで作品も色々買って、デモテープも送ってました。後から知ったんですが曽我部さんもそのデモテープ聞いてくれてたみたいで。大変嬉しかったです。
プレイヤーとしてだけでなく、Haikara Recordsとして様々な作品を発表するレーベル活動も盛んです。続々と多彩な作品が発表され続けており凄いですね!レーベルとしてのコンセプトがありましたら教えて下さい。
ありがとうございます。音楽性でのコンセプトは特にないです。何でも出したいです。パッケージだけはこだわってます。ハンドメイドで作る事が基本で、パッケージングのコンセプトも作品毎に変えていってます。きちっとしたパッケージは勿論ですが、自分はPetri SuppryやBeniffer Editionsの大ファンなのでマテリアルとして存在感が強いのを作りたいですね。
また今後のリリースの予定についてはいかがでしょうか?
Night Moods/monoeyeのメンバー、TATANEさんの作品リリースが決まってます。今回はカセットテープでのリリースの予定です。パッケージは制作中ですが音源は既に完成しててかなりクールなビート集なんで是非お手に取って欲しいです。10月中に発売予定です。他にもカセットテープのリリースや自分の作品やhaikarahakutiの参加作品がありますが、まだ告知出来る段階でないので。
様々な音楽的背景を感じずにはいられないのですが、ご自身どのようなアーティストや作品に影響を受けてきたと思いますか?
自分は夢中になりやすく冷めやすいので短期間で特定アーティストやレーベル/ジャンルにハマって飽きて思い出してまた聴いたりを繰り返しているので漠然として自分でも何とも言えないのですが軸にあるのは王道のロック〜ポップスじゃないかなと思います。よく洋楽ロック名盤100選とか言われるような。誰でも名前は知ってるみたいな。後はその時の聴いてる音楽ですね。
現在お気に入りのアーティストや作品がありましたら教えて下さい。
とりあえず最近良く聞いてるのを。
・Manfred Krug / Gunther Fischer-Quintett 『No. 4: Du Bist Heute Wie Neu』(1976)
・Myrth『Myrth』(1969)
・Сепсис 『Литургия Безумия』(1991)
・χριστοδουλο? χαλαρη? νικο? ξυλουρη? 『ακολουθια』(1974)
・Couro, Cordas & Cantos 『Couro, Cordas & Cantos』(1983)
・クニ河内『歌えなくなる前に』(1972)
・Rimarinba『Below The Horizon』(1983)
・小沢健二 『犬は吠えるがキャラバンは進む』(1993)
・Cakes Da Killa 『The Eulogy』(2013)
10月25日の砂丘館でのソロでのライヴ、とても楽しみです!この日はどのような演奏となる予定でしょうか?
ありがとうございます。私も楽しみです。カセットテープMTRでの演奏になります。演奏用素材テープの制作中です。久しぶりのソロで共演者も豪華なので緊張しています。
今後の活動の予定について教えて下さい。
10/10(金)に私達のレギュラー・イベント"The Bootleg"があります。
"The Bootleg" disc garage presents
88
(新潟市中央区西堀通3-258-4 信和ビル 1F / TEL: 025-225-8558)
open 21:00 / fee 1000yen(1D)
詳細まだ決まってないんですが、いつも通りゆるゆるやってるんで是非お気軽にご来場下さい。
それでは最後にリスナーの皆さまに一言お願いします!
ひっそりと色々やり続けてますので、知っている方や知らなかった方もこれを機会にちょっと興味持って頂けると嬉しいです。
INTERVIEW in September 2014
TEXT by Masato Hoshino