「DAM」〜残響40秒の異世界へ


残響40秒の超異世界…ダム堤体内で演奏/録音された驚異の電子音響作品『DAM』を紐解く!!

遡ること2022年6月3日、ふたりの電子音楽家が新潟・新発田市の山奥にひっそりと佇む「内の倉ダム」に招かれた。コンピュータ・ミュージック界の先駆的存在感を誇る米国出身作家=カール・ストーンと、現代美術や舞踏の分野でも作曲で異才を放つ即興電子音楽家=池田謙。ダム天辺の入口すぐにあるエレベーターで地下へ降りること1分強…。扉を開けるとそこにはダム堤体内に広がる巨大なコンクリート空間が…。そこはひとたび声を発すれば無限に返ってくるかのような残響の超異世界…!!そんな特殊環境で即興演奏に挑んだ電子音響作品がこの『DAM』。ふたりが発する電子音が無限に反響されながら空間を埋め尽くしていき、そこにダム内に響き渡る水滴音、足音、会話、カメラのシャッター音などなど…ありとあらゆる発声音たちも奏者として加わり、絶え間ない反響音と対峙しながら創り練り上げられた様は、まるで電子と残響のフィルハーモニック・オーケストラのようである。この作品のLPレコード出版を記念し、映像やトークを通して制作の背景を紐解くとともに、アーティストふたりによるソロ&デュオによる特別なライヴ・パフォーマンスを披露する!!

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[DATE]
2023年6月26日(月)

[PLACE]
SUPER DOMMUNE
(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 9F)MAP

[TIME]
19:00 - 21:00

[TICKET]
当日2000円(定員50名)

[LIVE & TALK]
カール・ストーン
池田謙
吉原悠博
星野真人

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[MORE INFO]
「DAM」〜残響40秒の異世界へ






CARL STONE (Los Angeles, US)


カール・ストーン | カール・ストーンは現在のコンピュータ・ミュージックの先駆者の一人であり、ヴィレッジボイス誌は『サンプリングの王者』『現在のアメリカで最も優れた作曲家の一人』と賞賛している。彼は1986年からライブ・パフォーマンスでコンピューターを使用している。ストーンはロサンゼルスで生まれ、現在はロサンゼルスと日本を拠点に活躍している。カリフォルニア芸術大学で、Morton Subotnick、James Tenneyに師事し、1972年から電子アコースティック音楽の作曲を始めたが、この分野は殆ど彼の独壇場である。その作品は、アメリカ・カナダ・ヨーロッパ・アジア・オーストラリア・南米・北東アフリカなどで演奏されており、演奏活動の他に作曲やコンサート・ツアーも行い、日本の中京大学工学部メディア工学科の教授でもある。日本のアーティストとのコラボレーションは大友良英、高橋悠治、清水靖晃、田中悠美子、渋谷慶一郎、中村としまる、内橋和久、桜井真樹子、恩田晃、高橋アキ、山崎亜美、SAEBORG、他


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CARL STONE





KEN IKEDA (Tokyo, JP)


池田謙 | 即興電子音楽家、作曲家。FMサイン波を加工しながら織物のように繋げ、縫い合わせことによって電子音の粒子そのものを即興的に摘出し、その立ち上がりと消えゆく瞬間に聴き手の「内的原風景」の揺らぎ、減衰、失跡を追体験させることを試みる。日本、イギリス、イタリア、フランス等のレーベルから5枚のソロ・アルバム、そしてDavid Toop、Eddie Prevost、John Russell、Carl Stone、秋山徹次、畠山地平、中村としまる等とのコラボレーション・アルバム、また、杉本博司、横尾忠則、森万里子、田中泯、David Lynch等、現代美術やダンスのサウンドトラックも数多く手がけている。


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KEN IKEDA





YUKIHIRO YOSHIHARA (Niigata, JP)


吉原悠博 | 東京藝術大学油絵科卒業。在学中、ニューヨークのアートスクールPratt Instituteへ留学。1981年から2003年まで、東京を中心に活動。現在は、故郷である新発田市を活動の中心に移し、新潟の史実を題材とした映像作品を多数発表し続けている。2011年から任意団体「写真の町シバタ」の発起人として、新発田に残る古写真を活用したまちづくりを進めている。2017年度、映像作品《培養都市》が文化庁メディア芸術際アート部門で優秀賞を受賞。


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YUKIHIRO YOSHIHARA






MASATO HOSHINO (Niigata, JP)


星野真人 | 2006年より地元新潟で音楽イベント・シリーズを主催するExperimental Roomsを始動。音楽ジャンルや有名無名を問わない先鋭的な国内外と地元のアーティストの共演、有形文化財や寺院などの様々な会場設定、県内外のお客様からなる一期一会の「実験の場 (=エクスペリメンタル・ルーム)」を繰り返し創り、これまでに37回の開催を記録。2020年より同名による作品出版レーベルとしての活動も開始。また音楽誌のコントリビューター参加、ライナーノーツや作品コメントの執筆、ガイドブックへの寄稿など音楽ライターとしての活動も行っている。


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EXPERIMENTAL ROOMS